オルボテック、Orbotech Diamondの成功を祝い、今後の傾向について議論

2019年5月31日

オルボテックは、最近、上海で開催されたCPCA Showにて、Orbotech Diamond™ダイレクトイメージング(DI)装置の販売台数が100台を突破したことを祝いました。Barry MattiesがオルボテックPCB部門のマーケティング担当副社長Meny Gantzと対談し、Orbotech Diamondの成功の原動力について述べ、さらに未来やIndustry 4.0を話題に取り上げました。オルボテックは市場シェアが大きく、大量のデータを収集しており、顧客の拡大するニーズに対応するため、スマートファクトリーソリューションやデータマネジメントにフォーカスを広げています。

Barry Matties:最初に、今朝行われた式典について少し教えてください。

Meny Gantz:私たちは今朝、ソルダーマスクのダイレクトイメージング装置であるOrbotech Diamondの成功を祝う式典を開催しました。Orbotech Diamondが発売されたのはつい数年前のことですが、非常に好評です。Orbotech DiamondはソルダーマスクDIの市場リーダーの1つであり、それが祝典を挙げた理由です。

Matties:ソルダーマスク向けDIはよく売れていますが、その原動力は何ですか。

Gantz:技術は高度化、複雑化しており、従来の露出法ではもはや十分ではありません。今日のハイエンド製品で要求されるのは高性能なデジタルイメージングで、Orbotech Diamondはまさに、顧客のコストニーズを満たす、高品質、高生産性、高歩留まりのソルダーマスクDIソリューションです。

Matties:プロセスの利点を評価するに当たって主に考慮したことは何ですか。

Gantz:DI装置の評価パラメーターはいくつかあり、どれも重要です。第一に、高品質なソルダーダム、ソルダーレジスト開口部、レジストレーションを含む、品質は必須です。今日のパネルは新しい材料とともに複雑化し、ゆがみの可能性も高いため、優れたレジストレーションは重要です。

第二に、容量は重要な問題であり、Orbotech Diamond 10の最も明確な利点の一つです。お客様からは、弊社のソリューションは市場最速であり、最も重要なパラメーターの一つは複数の種類のソルダーレジストを取り扱えることであるとの声が寄せられています。弊社が販売している装置の台数から、Orbotech Diamondは幅広いソルダーレジストに対応していることが実証されています。

Matties:また、インクジェットソルダーマスクが登場し、飛躍的発展を遂げています。オルボテックの視点からこの技術への関心はありますか。

Gantz:あります。今年初めのPC APEX EXPOで、ソルダーマスク向けのインクジェット技術を発表しました。このすばらしい技術は複数の現場で成功しており、私たちはこの技術に心を躍らせています。私たちが生産フローの過程でソルダーマスクに積層プリントを使用するのは、これが初めてです。ソルダーマスク用インクジェットでは複数の製造工程がなくなり、処理が減ったことで、従来よりも簡単で、時間も短くなっています。将来は生産ツールとしてますます普及すると思います。

Matties:最近見られるもう一つの興味深い傾向は、スマートファクトリーです。間違いなく、オルボテックはさまざまなプロセス領域で業界をリードしています。Industry 4.0を中心とした市場でオルボテックが共有または導入している戦略について教えてください。

Gantz:お話の通り、Industry 4.0は今日の産業では欠かせないものになっています。技術はますます複雑化しており、生成されるデータの量も増加する一方です。メーカーは、生産の可視性を高め、自社に役立てる必要があります。オルボテックのスマートファクトリーは、可視性、トレーサビリティ、正確なデータ、生産サービスの最適化などに基づくスマートソリューションをメーカーに提供します。ソリューションは中央のサーバーに常駐して、オルボテックのすべての機器と通信してデータを収集し、重要で実用的な情報をお客様に提供します。

Matties:オルボテックの環境内にあることはさておき、重要なのは、そのすべての情報を他のプロセスと連携させる必要があるということです。この戦略には、いくつかの他の言語と標準が組み込まれています。これらについてはどのように対応していきますか。

Gantz:Industry 4.0はすでにPCB工場に実装されています。お客様は、PCB製造工程のさまざまな段階の管理にデータを役立てたいと考えており、弊社のソリューションはそれを実現します。オルボテックのスマートファクトリーは、弊社のソリューション全般と通信しますが、将来的には、他社製ソリューションとも通信できるようにします。

Matties:PCB側では、標準を見いだす競争が繰り広げられているように思われます。アセンブリ側では、IPC CFXが順調に進展していますが、PCB側では、北米やヨーロッパでは特に、大規模工場が持つような、現場全体でIndustry 4.0の戦略を実施するリソースが小規模な工場にはない場合があります。

Gantz:私も同意見です。Industry 4.0を小規模工場に展開するには、多大なリソースと投資が必要ですが、小規模工場にとっては容易ではありません。同時に、アジアではすでに、この分野で飛躍的な進展が起きています。グローバルプレーヤーであるオルボテックが目指しているのは、大規模なアーリーアダプターだけではなく、小規模なQTA工場にも適したソリューションを開発することです。

アジアでは、多くのTier 1のPCBメーカーがすでに野心的なIndustry 4.0の成長計画を実施しています。すでに複数のお客様が、主にSLP、mSAP、フレックスなどのハイエンドアプリケーションで、Industry 4.0に向けたオルボテックのスマートファクトリーソリューションを利用しています。お客様の主要な問題を特定するため、お客様と緊密に連携することにより、オルボテックのソリューションと通信し、Industry 4.0を実装可能なツールを開発することに成功しました。

また、PCB工場は大量の情報を生成することから、Industry 4.0は人工知能(AI)の発展でも中心的な役割を果たすようになると考えています。AIが管理できるデータは膨大なため、プロセス制御が最適化されることは間違いないでしょう。例えば、AIで動くAOI装置は、反復異常を検出し、プロセスの自動調整を指示することで、歩留まりを向上できます。

Matties:スマートファクトリーの背景にあるアイデアは、工場をリアルタイムで最適化することであり、必ずしも、大量の基板を組み立て、AOI装置に送ることではありません。各基板を製造ライン内で検査し、検査結果に従ってプロセスを調整することです。インライン検査モデルにはどのように移行していきますか。

Gantz:リアルタイム、またはほぼリアルタイムで情報を提供することがインライン検査の要であり、極めて重要です。弊社のソリューションは、データを非常に素早く移動できるプロトコルに基づいて、データを短時間で配信できます。すでに重大な損害が発生した数日後ではなく、リアルタイムで重要なフィードバックをPCBメーカーに提供します。インラインモデルのもう一つの必須要素は、データ自動化と物理的な自動化の組み合わせです。つまり、オルボテックのソリューションは、プロセスへの変更を処理し、確実に歩留まりを向上できます。

Matties:簡略化されたインラインプロセスを追求しているということですか。基板はイメージングプロセスやウェットプロセスで製造されますが、次のプロセスに移る際に継続して検査されるということでしょうか。

Gantz:業界が長年目指してきたのは、まさにそれです。実現には、刺激の強い化学物質を使用したプロセス、PCB工場の一般的な環境など、解決しなければならない問題がいくつかあります。例えば、ハイエンドPCB向けAOIでは、高解像度に対応した高度な光学装置が必要です。刺激の強い化学物質は繊細な光学装置、ひいてはAOIの性能に影響を及ぼす可能性があるため、環境の管理は重要です。弊社はお客様やプロセスの主要な関係者とともに、これらのプロセスの最適化に取り組んでいます。

Matties:私が在籍していた大規模工場は、装置のロードに力を入れており、完全に自動化されていましたが、処理された大量の基板を選別して、良品と不良品を振り分ける標準的なモデルでした。リアルタイムでのプロセスの最適化への移行はどのように行いますか。

Gantz:興味深い質問です。基本的には、AOIルームを従来よりもずっと全体的な視点で見る必要があります。つまり、検証の方法を変え、扱いにくいプロセスを自動化して処理をほぼなくし、歩留まりを向上します。欠陥画像の収集を自動化し、オフラインステーションで分析することにより、メーカーは、基板に再度触れることなく、疑似欠陥をなくします。

18カ月ほど前、オルボテックはリモートマルチイメージ検証(RMIV)でこのプロセスを発表しました。最近では、RMIVのアップグレード版であるRMIV ProをUltra Dimension™ AOIソリューションの一部として投入しました。オルボテックのRMIV Proは、検査工程で欠陥画像を自動で同時に収集します。これらの画像は異なるチャネルで撮影され、1つのマルチカラー画像にまとめられます。オペレーターは、マルチカラー画像を見て、本物と偽物の画像をごく短時間で正確に区別できます。これは、AOIルームの真の革命であり、リアルタイムでのプロセスの最適化を実現するものです。

Matties:今日の市場では、AOI装置が役立つことは周知の事実です。AOIプロセスを自動化できることは知っていますが、データについてはどうでしょうか。どのように活用するのですか。私たちが話題にしているのは、基本的にはデジタル工場です。情報が送られ、関連する情報のみが収集されます。非常に多くのデータ取り込み点があるため、データによる過負荷が発生しやすくなります。データ収集において製造業者にとって最も重要な情報は何だと思いますか。

Gantz:ご指摘の通り、データによる過負荷が発生しやすくなるため、ノイズではない、真の価値をもたらす洗練された方法で分析する必要があります。つまり、製造およびプロセスに関する実用的なインテリジェンスです。製造業者は生産の可視性の向上を求めており、欠陥の分布、画像、品質管理データなど、自社の工場で実際に何が起きているかをリアルタイムで確認することを求めています。生産をユニットまで追跡し、長期にわたって分析データにアクセスすることを求めています。これにより、全容への理解を深め、生産の品質および効率を管理し、究極的にはより賢明で迅速な意思決定を行うことが可能です。

Matties:5GのPCB部門への本格的な影響はいつ頃見られるようになると思いますか。

Gantz:5Gは急成長しているエンド市場であり、すでにいくつかの分野、特に非常に高精度なライン/スペースが必要なPCBに影響を及ぼしています。本格的な影響は2020年以降になると思われます。現在はまだ手始めであり、5Gが引き起こす問題に取り組んでいるところです。5Gの高速化、高速応答によって可能になるより高いネットワーク能力と追加機能により、エレクトロニクス産業全体で変化が生じ、新たな可能性が開きます。PCBメーカーからの需要が大きく増え、ひいては弊社のような資本設備メーカーの需要も大きく増えることでしょう。

Matties:本日はお時間をいただき、ありがとうございます。産業界と共有したいことで、まだ話していないことはありますか。

Gantz:今は産業界にとって興味深い時です。多くの変化が起き、課題や機会も多々あります。弊社は限界を押し広げ続けながら、常に先を見据えていきます。オルボテックは、お客様の現在および未来のニーズを理解し、これらのニーズを満たすソリューションを提供し、PCBの未来を設計し続けるため、これからもお客様と緊密に連携していきます。

Matties:本日はお時間をいただき、感謝します。本当にありがとうございました。

Gantz:ありがとうございました。